白起が登場する文献一覧






ここで、白起が登場する書物を古今問わず紹介してみようと思う。
私が白起について調べるにあたって参考にさせていただいたすべての文献を載せておく。


■『史記』 司馬遷
『史記』では白起王翦列伝をはじめ、秦本紀や穣侯列伝などに登場する。

書名 訳者 出版社 価格 備考
中国古典文学大系 史記 上・中・下 野口定男 平凡社 各6,000円 全訳。公共図書館なんかにはたいてい置いてあるのがこれ。大きなハードカバーで叢書コーナーには欠かせないシリーズ。比較的、原文に忠実でありながら読みやすい文だと思う。これに書き下し文でも付いてれば完璧なんだけど。
史記列伝(一)(二)  小川環樹
今鷹真
福島吉彦
岩波書店
(岩波文庫)
660円 全訳。岩波文庫から出ているので安くて大きさも手ごろのがうれしい。世家もでているみたいだけど、在庫切れとかで手に入らない。活字と文がちょっと古めかしいのが難。原典の違いからか、白起列伝の白起の死んだ年がこれだけ、昭王51年となっていた。(一)には穣侯列伝、白起王翦列伝を含む春甲君列伝第十八までが、(二)には范雎蔡沢列伝第十九から黥布列伝第三十までが載っている。(二)には六国年表(年号だけだけど)もついていて重宝。
史記[U]乱世の群像 奥平卓
久米旺生
徳間書店 2,300円 このシリーズは○○列伝とかにこだわらず、同時期の事柄をテーマに応じてまとめている。抜粋ではあるが、原文と書き下し文が載っているのがうれしい。そのせいか訳はかなり意訳だが読みやすさや、歴史の流れをつかむという点ではいいかもしれない。大抵、このシリーズだけは本屋さんに置いてあるから身近だと思う。ただ、ハードカバーで厚さのわりに高い。
新釈漢文大系 史記<列伝> 水沢利忠著
佐川繭子編
明治書院 1,000円 抜粋。残念ながら白起王翦列伝は掲載されていない。掲載されている他の伝も全文ではない。書き下し文と解釈が主で、背景というコーナーで補ってくれてはいる。新書版なので手ごろだが、全文で載せてほしかった。
史記T 本紀 小竹文夫
小竹武夫
筑摩書房
(ちくま学芸文庫)
1,400円 全訳。ちくま学芸文庫からでているシリーズで本紀以外もあるようだが、文庫のわりに高いのが難。文体も滑らかで活字がきれいなのがいい。五帝本紀第一から孝武本紀第十二までの全本紀を収録。
史記1〜10 中華書局 東方書店で
6,250円
史記全文を原文で、といったら、このシリーズが一番メジャーなのでは?中国で買ったら驚くほど安いのだろう。以前北京で見たときも全巻セット販売だったが、東方書店のネット販売でもバラ売りはしてくれない。中国で出版しているものなので、当たり前だが訳はない。でも活字も見やすいし、歴代の注もついている。名前や地名には横線が付いているのも、このシリーズのよいところ。
史記B 横山光輝 小学館
(小学館文庫)
629円 あの横山光輝の漫画。表紙の将軍は恐らく白起と趙括だろう(大きいほうが白起)。白起列伝と廉頗藺相如列伝を元に長平の戦いが描かれている。ページの都合からか廉頗と趙括を交替させようと白起が提案している他は概ね史記に忠実。


■戦国策

書名 訳者 出版社 価格 備考
中国の思想[U]
戦国策
守屋 洋 徳間書店 2,233円




■小説 

書名 著者 出版社 価格 備考
白起 塚本青史 河出書房新社
(河出文庫)
奇貨居くべし 宮城谷昌光
青雲はるかに 宮城谷昌光
刎頸の交わり
邯鄲盛衰
伴野 朗
春秋戦国志 下 安能 務
中華帝国の開祖
始皇帝
安能 務



■その他参考文献

書名 著者 出版社 価格 備考
春秋戦国新聞 春秋戦国新聞編纂委員会 アスペクト 1,600円
歴史群像
グラフィック戦史シリーズ
戦略戦術兵器事典
中国編
歴史群像編集部 学研 1,500円










◆ 目 次 ◆
  

1.史書にない白起像
2.白起はどれだけ強かったか?
3.白起をとりまく人間関係
4.戦国時代最大の戦争・長平の戦い
5.白起の大量殺戮の背景
6.抗命事件と白起の最期
7.年表で見る白起の時代
8.参考文献一覧


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