駱駝のおすすめCHINA



古文の挿絵柄がお気に入り!


今、日本は烏龍茶に次ぐ、中国緑茶ブームにわいてますよね。
いろんなメーカーが「西湖龍井」だの、「黄山毛峰」だのをペットボトルにして売り始めました。
「有烏龍茶マ?」「没有!」
そう、烏龍茶だけが中国茶じゃない。
やっとそこんとこに気付いたな、なんて中国ツウの方は思ったことでしょう。

杭州の茶館でしかし、かく言う私も中国茶のことはよくわからんのです。
中国の茶葉屋さんに行くと、ビンのふたを順に開けて、香りをかがせてくれるけど、ふんふんって顔してるだけで実は全くわかりません。
茶葉の香りと実際に入れたお茶の香りって違うしね。
だから、いつも適当に真ん中くらいの値段のものをちょこっとずつ買ったりしてます。
でも茶葉の名前なんて覚えたことないから、何がおいしかったかも分からなくなちゃうんですよね。

こんなこっちゃいかん!とネスティの「中国緑茶」を飲みつつ思いたち、ちょっくら勉強してみました。
ツケヤキバなので信用ならんかもだけど読んで頂けたらうれしいっす。
みなさまも、こういうお茶がおいしかった、とかいう情報お待ちしています。
また、お茶について詳しいかた是非いろいろご指導いただけたらと思います。

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 六大茶と花茶 

中国茶はその製法によって6つに分けられるそうです。茶葉の形状は無数!
緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶です。
どう、製法が違うか、ってとこまで極めなくてもいいかなと思うので、詳しく知りたい方はご自分で勉強してください。

ま、要するに発酵させるとかしないとか、どれくらいさせるとかの違いだそうです。
その、六大茶っていうのに花茶を加えて、7種類あると思えばいいそうです。
ただ、この種類が同じでも茶葉の形状は品種とかによって、丸まってたり、葉が開いていたり、細長かったりといろいろです。
写真の茶葉はあくまでその中の一つで、たまたまウチにあったやつです。
「新茶だよ」って言われてもらったんだけど、なんていう名前の種類かわからないものばっかり。
こういうのを「宝の持ち腐れ」っていうんだなぁ。ちっとも飲んでないし。
いや、「豚に真珠」か。
これからはちゃんと覚えるようにしよう。

緑茶は中国茶のじつに7割を占めるそうです。
緑茶の一種緑茶といえば「龍井(ロンジン)」が有名ですよね。
杭州なんか行ったら是非、茶館で乾燥フルーツなんかつまみながらのんびり緑茶を味わってください。
もし、お土産で「西湖龍井」なんてもらったら、けっこう高いお茶なので、知らなくても、お世辞で「高いんでしょ?もらっちゃっていいの?」ぐらい言って喜びましょう。礼儀です(笑)。
でも、日本の緑茶を想像して飲むと、けっこう青臭いというか、草っぽい感じがして、素直においしいという感覚になるまでは慣れがいるかも。
それで、慣れてくると(これは高級品なんだという暗示にかかると)、その独特な後味がすっきりしてさわやか〜って感じになります。
で、たまには飲んでみよっかなって気分になれればグーでしょう。

白茶と言えば、「白毫銀針(はくごうぎんしん)」っす。
白い産毛に覆われた新芽ばかりを集めた贅沢なお茶です。
こんなんをもらったら超ラッキーです。
量り売りでちょこっと買ってみるのもいいでしょう。
お湯を注いでも色はさほどつきませんが、繊細な味が楽しめるはずです。




黄茶は「君山銀針」とか「霍山黄芽」なんていうのがあるそうですが正直よくわかりません。
見た目は「白毫銀針」みたいなんですが、白茶が自然乾燥だけなのに対し、黄茶は加熱して菌の働きで発酵させるとかなんとか。
その昔、皇帝への献上品だったそうです。是非、今度試してみたい一品です。

青茶という言葉は聞きなれませんが、烏龍茶はこの青茶の一種です。
高山茶同じ青茶でも発酵の度合いに幅があり、味も香りも色々だそうです。
「鉄観音」なんてかなりメジャーです。
有名どころでは「凍頂烏龍」とか「武夷岩茶」なんていうのが高級っぽいですよね。
「武夷岩茶」の「大紅包」なんて、超レアものとして有名です。
また、最近人気のあるのが、台湾の標高1000m以上の高地で作られた「高山茶」と呼ばれる種類。
標高が高いものほど、お値段もよくなるそうですが、比較的手ごろなものもあるのでお土産にもいいかも。
全部がそうかはわかりませんが、けっこう、その名の通り、青っぽい味がします。人参烏龍。青茶?
この青っぽさが日本の烏龍茶には無いんですよね。
とても同じ種類だとは思えません。
ま、個人的には袋詰めでスーパーで安売りされている名も無い茶色い「高級鉄観音」とかがけっこう好きなんですが。
右の写真は芳村で初めて飲んだ「人参烏龍」です。
茶葉に粉みたいなのがまぶしてあって、とっても甘い(舌ではなくてノドで甘い)不思議なお茶です。
青茶とはまた違うんでしょうか?

紅茶といえば祁門紅茶(いわゆるキーマンティー」)が代表的な中国紅茶です。
紅茶にこだわる喫茶店なんかにはキーマンはけっこうありますよね。
でもあの独特なエグミというかなんというかわからない味は何でこれが世界三大紅茶なんだ?って感じっす。
中国の大衆食堂で出てくる素朴な紅茶のほうがくせも苦味もなくて私は好き。
他にも「茘枝紅茶」なんていう甘みのあるのも女性に好まれると思います。

黒茶といえば、普耳茶(耳には「さんずい」がつきます)です。
プーアル茶は年代が古いものほど、まろやかでおいしいそうです。
濃くてカビっぽいちゅうか、薬っぽいイメージがあってあまり飲みませんが、多分いいものはおいしいのでしょう。
ダイエットに効くので有名です。

花茶は私の一番好きなお茶です。邪道かしら?
菊花茶花茶といえば、「茉莉花茶(ジャスミンティー)」と「菊花茶」です。
「茉莉花茶」は茶葉にジャスミンの香りを付けたもので、北京に行くとよく出会います。
似たもので「桂花茶」なんていうのも桂林なんかで売ってます。
「菊花茶」は乾燥させた菊の花そのものにお湯をそそいで飲みます。
「菊花茶」は体温を下げるとかで、クソ暑い広州では夏場はたいていこのお茶です。
少し苦いので砂糖を入れると飲みやすくなります。
今日、写真撮るために、2年前の「菊花茶」の袋を開けたら、めっちゃクサかったんですが、これって悪くなってるんですかね?

ま、こんなとこでしょうか。
好みはみなさん違うので、高いものが必ずしもおいしいとは限りません。茉莉花茶
いろいろ買ってみて、自分の口に合ったのを探してみてください。
一斤100元とかしても、4分の1の125gなら、25元ですよね。
125gもあればけっこう飲めますので、小分けに楽しんでみましょう。
量り売りのところでもたいてい缶なども売ってるので缶に詰めて持ち帰ればお土産としてもグーです。

先日、広州で連れてってもらった「芳村」の茶葉市場では、ちょっとずつ、きれいなアルミの袋で真空パックにしてくれました。
茶葉市場は、小売もしてくれ、試飲もさせてくれるのでオススメです。
しかも街中の小売店よりも割安で売ってくれるので、同じ予算でいいものを買えます。
周りには茶具のお店もたくさんあり、お茶関係のものなら何でも揃います。
しかも、デパートなんかで買うより全然安いので、あれもこれも揃えたくなります。

では、茶具について少しお話してみましょう。


 茶具 

中国茶をGetしたら、次は茶具にこってみましょう。
なにごとも形からです。
雰囲気をだして、それっぽく楽しむのです。

では何をそろえればいいのでしょう?
箱入りの茶具セットを買ってしまうのが一番手っ取り早いかもしれません。
蓋碗
たいがいセットには急須(茶壺chahu)が一つ、ピッチャー(茶海chahai)が一つ、茶碗(茶杯chabei)が6つぐらい入ってます。
もっと大きなセットだと急須や茶碗の下に置いてお湯を受け止めたり捨てたりするための、茶盤chapanや茶船chachuanがついているものもあります。
また、急須の代わりに蓋付きの茶碗(蓋碗gaiwan)が入っているのもありますよね。
蓋付きの茶碗は、急須の代わりにもなるし、ひとり用の湯のみにもなるので重宝します。
しかも八宝茶みたいな具のあるお茶はこの蓋碗じゃないと飲めないので一つは持っていたいところ。

茶海(ピッチャー)バラで買うなら急須とピッチャーと茶碗があればとりあえずいいと思います。
で、中国茶にハマったら、いろいろそろえるのが楽しくなるので、研究して買うといいかも。
焼き物の素材もいろいろあるし、形や図案もさまざま。
急須なんか形がかわいいものがいっぱいです。
急須全体が豚さんだったり柿だったり、フタや取っ手もこったのがいろいろあります。

本当は急須ごとに茶葉を決めて、「この急須は青茶専用」とかにしたほうがいいんですって。
特に陶器の急須は香りが付きやすいからだそうです。
もし、そこまでやろうかなと思ったら、茶葉の種類によって、材質にも向き不向きがあるようなので要注意。
茶杯磁器のものは白茶、黄茶、花茶、紅茶がいいそうです。
陶器は青茶、黒茶がいいみたい。
でも陶器は陶器でも土に種類があって、朱泥、紫砂、黒泥、黄泥とさまざま。
陶器でも色の薄いものは茶渋がつかなそうなお茶を選ぶとよいでしょう。
緑茶は磁器か、ガラスコップで茶葉とお湯を直に入れて飲むのがいいそうです。

細長い茶碗と浅い茶碗がセットになっていて、茶托の上にちょこんと並んでいるのもよく見かけますよね。
あれは香りを楽しむための茶碗です。
まず、細長いほう(聞香杯といいます)にお茶を注ぎ、上に浅いほうの茶碗を伏せてかぶせます。
それを押さえながら上下をひっくり返します。
そこで上になっている細長いほうを持ち上げます。
ごぼごぼっとお茶が浅いほうにうつります。
で、カラになった細長い茶碗にお茶の香りがついているので、すぅーっと嗅いで楽しみましょう。

他にも、茶勺やピンセットなどいろんな道具や、茶葉を取り分けておく茶荷という器など、極めればきりがありません。
そうして道具が一通りそろってくるころには、急須もたくさん集まったりしてるので、次にほしくなるのは飾り棚。
丸や四角、ひし形、ひょうたん型などいろいろな形のものがあります。
そこに、ちょこんと小さな急須なんか並べたら、インテリアとしても最高ですね。
ちょっとぜいたくな楽しみ方かもしれませんがあこがれちゃいますね。
こんど広州行くときは大きなトランクで詰められるだけ茶具を買っちゃうぞ!
つーか、広州じゃなくても、どこの街にもこういう市場ってあるんでしょうね。


 広州・芳村茶葉市場 

芳村茶葉市場さてさて、駱駝絶賛の芳村の茶葉市場ですが、本当に安いっす。
隣も向かいもその裏もお茶屋さんって場所です。

何と言っても、卸ですからかなりの在庫があるのでまとめ買いは特におすすめ。
前にも述べましたが最小125gぐらいまでだったら真空パックに分けて包装してくれます。
試飲もさせてくれるし、いろいろ違いを説明してくれます。
ついつい、長居しちゃいます。
だから、ちょっとしか買わないのは気が引けますけどね。

並びに茶具のお店もあって、これまた安い。高山茶の試飲
お土産もの屋さんとか、デパートで買うより、種類も豊富。
そんでもって、お土産もの屋さんじゃないから、売る気満々の小姐がつきまとうこともないのでゆっくり吟味できます。
もちろん、観光客向けのお店ではないので中国語オンリーですが。

ページトップの写真の磁器の茶杯は1個2元、蓋碗は15元、茶海は14元でした。
きれいな柄の磁器が並ぶなかでちょっと異色な図案に惹かれて買ってしましました。
古文の挿絵みたいでめずらしいですよね?
陶器の急須も25元ぐらい。

芳村で買った陶器左のセットは一箱35元でした(金色のはメイドインチャイナのシール、茶杯の内側は白くなっているタイプ、中央右はピッチャーです)。お手軽価格でしょ?即、買いです。
竹の茶盤も100元弱、飾り棚も80元から100元代って感じでしょうか。
もちろん作家モノや手の込んだモノはもっとするし、図案がいいなぁと思うものもやっぱりちょっと値がはります。
でも日本で買うよりは数段安い。

あまりの種類の多さに、見ているとワケわかんなくなってきます。芳村の茶具店
それであっちの店からこっちの店と出たり入ったりして日が暮れていくのです。
好きな人にはたまらん場所ですよ。
あんまり、興味なくてもほしくなります、きっと。
是非、訪れてみてください。
(ちぇんぐぅさん、連れてってくれて本当にありがとうございました!)

 
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   芳村のほかにもいろんな市場が載ってます。 



 天福茗茶 

もう一つ、ちぇんぐぅさんに教えて頂いたところに、「天福茗茶」というお店があります。緑茶クッキー
お茶の小売店で、広州市街に数店舗あるようです。
ここの緑茶クッキーは評判いいそうです。
私もお土産に緑茶クッキーと緑茶チョコレートを買って帰りましたが好評でしたよ。
ちょっと高いですが、装丁もきれいで一個一個包装されているので、会社なんかで配る際にいいですよね。
よーく見ると、裏の成分に日本緑茶って書いてあるので、中国土産としてはちょっと複雑ですが、お茶請けにぴったりですのでオススメです。
緑茶チョコレートお店に入ると、美人の店長さんが聞香杯でお茶を入れてくれました。
惜しみなくお菓子を試食させてくれます。
かぼちゃの種みたいなのもおいしかったなぁ。
「いつもお土産、パンダチョコレートじゃなぁ」とお悩みの方、お試しあれ!